今回はダイネーゼのレーシングブーツの特徴を、代表的な3つのモデルを使ってご説明致します。
比較的安価で扱いやすいエントリー向けのもから、国際レースサーキットで、トップアスリートが使用しているような高額のものまで色々とラインナップされていますが、それらは大きく2つに分類できます。
ブーツイン…ブーツ内側、パンツ裾が外側のもの
ブーツアウト…ブーツが外側、パンツ裾が内側のもの
イン、アウト。日本とイタリアではこの言い方が、逆になっているようですのでご注意下さい。
このブログ内ではブーツ内側のものを「イン」、ブーツ外側のものを「アウト」とイタリア風の表現にしています。
まずはアウトタイプのブーツからご紹介致します。
NEXUS 2 BOOTS
比較的安価ながら高い安全性と、扱い易さ。初めてレーシングブーツを購入されるならまず足入れして頂きたいモデルです。ふくらはぎにアメリカ、スペイン、イタリア国旗がデザインされているものがあり、これらは抜群のインパクトを放っています。
TORQUE 3 OUT BOOTS
サーキットにおいてもパフォーマンスを最大限に発揮するための安全性と信頼性の一足です。先にご紹介したNEXUS同様に6種類のカラーがラインナップされています。
AXIAL D1 BOOTS インタイプのブーツでダイネーゼに詳しい方が真っ先に思いつくのが、このモデルではないでしょうか。世界で戦うライダー達の足を常に守ってきたブーツ。試着されたお客様はまず、縦方向の動きの良さに感激されます。安全性能においてもまさにトップモデルの名に恥じない仕上がりです。
この3つのモデルに共通しているのが、D-Axialシステムの採用です。バイク用のブーツですので当然のことですが、有事の際にもまずはしっかり足を保護することが大事です。足首が捻じれないしょうに、周辺を固めることで縦方向への動きが損なわれてしまいがち…。
しかしD-Axialの搭載により、横からの衝撃や捻じれにも強く、縦方向へはスムーズに動かすことができます。
つま先のスライダーはTORQUE、AXIALがマグネシウム、NEXUSには樹脂製のスライダーが標準装備されています。樹脂製のものよりマグネシウムは減りにくく、安全性も向上しています。
次にブーツの履き方についてTORQUE 3を使ってご説明致します。
アウトタイプのブーツについて共通しているのが、履き口に設置されたファスナーとベルクロで足の太さによって調節が出来るという事です。足入れの前に、ファスナーを下ろし履き口のベルクロをしっかり左右に開いておきます。
そこに足を入れていきます。画像はやや踵が浮いたような状態ですが、ここからブーツの上の方を持って滑らせるような感じで体重をかけると、よほど間違ったサイズでない限りストンと踵が落ちてくれます。
ふくらはぎが筋肉質で逞しい方の場合は、ややファスナースライダを上げにくいと感じることもあるかもしれません。しかし足入れの前にベルクロをしっかり開いてさえいれば、両方のファスナーが近づくのでスムーズにスライダーが上がってくれるはずです。
スライダーを上げて、緩めていたベルクロを締めこんで隙間を埋めていくと…。
こんな感じにふくらはぎ付近の隙間が無くなりしっかりとホールドされます。
合わせるパンツの種類によっては足首の感触が違うケースがありますので、試着時には一緒にご使用されるパンツをお持ちなら持参頂ければと思います。
次にインタイプブーツの履き方です。この場合ブーツが内側にきますのでまずはレザーパンツの、膝の辺りをしっかりつかんで裾を押し上げます。
ちょっと入口は狭そうに見えるかもしれませんが、この中に足を入れていきます。アウトタイプのものと同様に、この状態から滑らせるような感覚で足に体重をかけると踵が落ちます。
ふくらはぎの太さにより調節のできる、伸縮性の高いベルクロが御座います。こちらはご自身の好みで絞めて頂きます。
ブーツ内側にはドローコードが設置されていますので、足首付近のフィッティングに物足りなさを感じた場合にはこのコードを調節して頂くと更なるホールドも可能です。
ブーツ後方にあるファスナーを上げて、レザーパンツの内側とブーツのすねにあるベルクロを合わせて固定します。
レザーパンツのふくらはぎ付近にある、長いほうのファスナーを閉じます。
実際に店内を歩き回ってみました。やはり縦方向への動作性、柔らかさは抜群‼
左右からは程よく圧迫され、バイク用のブーツにありがちな扱い辛さは全く感じませんでした。
次にサイズについてです。
ほとんどのお客様は現在履いておられる靴のサイズより、1から1.5程度サイズをあげて購入頂いています。
私の場合通常普段使いする靴は26.5か27.0を購入していますが上記3モデルの場合はいずれも28.0でした。
モデル別に比較すると、NEXUSがTORQUEと AXIALよりも横幅にゆとりを感じます。
NEXUSはやや自由度がありややルーズ目のフィッティング、TORQUE、AXIALはタイト目なフィッティングとなっています。
お客様によってはTORQUEと AXIALではAXIALの方がさらに横幅をタイトに感じる方もおられます。
この横幅の違いはとても微妙なものでやはり店舗で、試着し体験されることが重要だと感じます。
レーシングブーツとなると安全なのは分かってはいるけど、見た目がごつい、やや扱い辛いという印象をお持ちの方もおられるかもしれません。
しかしここ数年、様々な部分で進化を成し遂げ安全なうえに動作性も高く、さらに軽量化にも成功していますので是非一度お試し頂ければと思います。
本日ご紹介しましたブーツは以下からも詳細をご確認頂けます。