警察庁で2020年の交通事故統計が公開されていますが、
統計の開始以来、交通事故死者全体数は減少している中で、今回はバイク乗車中の死亡事故が増加しました。
一部地域によっては、例年の3倍ほどに増加したところもありました。
コロナ禍でバイク車両の販売数も急激に増え、ライダーさんの絶対数が増えたことや、
四輪では自動ブレーキなど先進安全運転支援システムなどの自動車側の先進システムで減少したことも要因とは考えられているようです。
二輪業界全体として、現状を非常に危惧している事から様々な課題が改めて浮き彫りになりました。
その中から、ダイネーゼ福岡店として必要な事は以下が挙げられています。
『・プロテクター等の安全装備の周知と普及
・若年層への学びの機会、ライトユーザー層へは周知と啓発』
そこで本日は少し真面目な内容でお話しをさせて頂いています。
ダイネーゼ福岡店ではダイネーゼのウェア、プロテクター等、AGVヘルメットをご案内させて頂いています。
"バイクは危険だから乗るのをやめましょう!"というわけではありません。
福岡店でも実際にバイクに乗っているスタッフがおり、
バイクウェア、プロテクター等の専門知識をつけていく中でその重要性も大いに理解しています。
その為、危険なものだからやめましょう、ではなく、
どうしたら安全に楽しむことができるのか?のご提案をいたします。
警視庁の統計データではバイク事故の致命傷部位が、
・頭部:48.7%
・胸部、腹部:37.8%
このように統計データとして出ています。
頭部に関しては、ヘルメットを法律上で着用が義務付けられていますが、
死亡事故の内、37.1%でヘルメット自体が脱落していました。
その為、ヘルメットのあごひもを毎回正しく締めることが必要です。
AGVでは基本的にDリングが多いですが、以下のように正しく締めるようにしてください。
まずは2つあるリングをどちらも通します。
ベルトを戻し、最初に通したベルトのみ再度通します。
ベルトをググッと引っ張る事でしっかりと締めることができます。
最後にベルトを赤いボタンに止めることで、
余ったベルトがプラプラとする事もなくあごひもの安全な締め方です。
そして胸部や腹部、その他の箇所を保護するためのプロテクターに関しては、
ヘルメットのように着用が義務付けされていない事もあり、
さらには日本では安全基準などが全く無い状況で個人に委ねられている状態です。
そこでプロテクターを選ぶ際にはダイネーゼでは度々出てくるCE認証をご参考ください。
CE認証とはヨーロッパの安全基準規格になりますが、
その中にバイク用のプロテクターやウェア、エアバッグ等の安全基準があり、
基準を満たし、バイク用としての安全性が認められたものだけに、CE認証のマーキングがされています。
ヨーロッパの規格だから日本では関係無いかと思うかもしれませんが、
実は日本の二輪レースを統括しているMFJでもCE認証を基準にしているものもあります。
特にバックプロテクターや胸部プロテクターは以前まではMFJ独自の安全基準を有していましたが、
2021年からCE認証の適合品が着用義務として求められるようになりました。
(ダイネーゼでは全てのプロテクターでCE認証に適合しています。)
少し堅苦しいお話しになってしまいましたが、
日本でバイクに乗るライダーさん、またそのご家族の方などの少しでも多くの方々の目に止まれば嬉しい限りです。
私自身も個人的にもバイクはとても楽しい乗り物だと思っています。
ただ同時にとても危険性の高いものである事も理解してしています。
危険性と今できる各個人にあった最善で最良の安全から、
バイクのある、バイクを楽しむ人生のお手伝いが少しでもできれば幸いです。