現代のレーシングスーツの基礎を作ったのはダイネーゼ?番外編

作成日 2023年12月26日
By 堀嶋(ホリシマ)

こんにちは!

今回のブログのテーマですが、

現代のレーシングスーツの基礎を作ったのは

ダイネーゼ?の番外編になります!

前作はリンクからご覧いただけますので、

ご興味がございましたらぜひご覧ください😌

Part.1

Part.2

それでは番外編スタートです!

 

本題に入る前にDaineseを語るうえで欠かせない

1人の偉大なライダーを紹介させてください🙏

彼の名はヴァレンティーノ・ロッシ

愛称はヴァレ、医者のようにマシンの状態把握や

セットアップを行う様から

トラック上でのあだ名は「THE Doctor」

普通の選手なら30代半ばで

現役レーサーを引退しますが、

なんと42才までMotoGPを走っていた

まさに生きる伝説です😲

世界選手権参戦以来、

15年間で9回のワールドチャンピオンを獲得し、

引退翌年の2022年からは4輪レースの世界で戦っており、

BMWのワークスドライバー契約を結んで、

あのル・マン24時間耐久レースにも出場する予定です😲

では、なぜ彼の存在がDaineseに欠かせないのか...?

もし彼がいなければ、

Daineseはモーターサイクルウェア界のトップを

リードできなかったといっても過言ではないからです😲

彼の1994年から現在に続くキャリアは

常にDaineseと共にありました。

そんな彼はグランプリクラスの経験から、

レーシングギアがもっと安全にさらに快適になる

アイディアをダイネーゼに提案したり、

逆にダイネーゼからの試作品を

実戦でテストしてくれました😊

その中で今では標準的な装備に

なっているものもあれば、

Daineseにしかない独自の装備もございます!

今回はその2つのプロジェクトを見ていきましょう👍

 

時はさかのぼり2002年、シーズン途中に

名だたるDaineseの契約ライダーの中でも

ヴァレンティーノ1人だけに先駆けて、

新たなレーシングスーツが提供されます。

左右の写真を見比べていただくと肩と膝に

メタルプレートが配置されているのが分かります😲

※隠れておりますが、肘にも同様のプレートが装備されております。

バイクで転倒した際によくあるシチュエーションが、

バイクから落ちる→着地→地面を滑る

→地面に何かが引っ掛かって転がる

最後の転がりにより大きなケガをする状況に

陥ってしまいます😥

肩・肘・膝、この3点は猛スピードで転倒した際に、

"転がり"へのトリガーになってしまう可能性が

非常に高く、早急に対策が求められました。

特に肘は腕ごと捻じれて体の内側に巻き込んでしまい、

骨折や靭帯損傷を引き起こしかねません...。

そこでダイネーゼは"転倒したライダーを滑らせる"

という安全思想のもと耐熱性、耐摩擦性、

耐摩耗性に優れ、プラスチックより摩擦抵抗の少ない

金属プレートを肩・肘・膝装備いたしました😲

上位グレードのレーシングスーツにはチタン製、

それ以外のモデルにはアルミ製のスライダーが

装着されております👏

こういった流れを受けて、

ヴァレンティーノへの実験導入を皮切りに

Dainese契約ライダー全員に

メタルスライダーが装備されたスーツが提供され、

他のメーカーも肩や膝にスライダーを設けた新モデルを

レーサーに提供していきました😲

がしかし、Dainese以外の全メーカーが

メタルスライダーを使っているのか?

その答えは"No"です😤

実はレーシングスーツにメタルスライダーを

装備することはダイネーゼが特許を取得しているので、

他のメーカーは樹脂系素材のスライダーを

採用しております😲

なのでメタルスライダーは

Daineseの代名詞ともいえますね😊

 

またさらに時はさかのぼり1996年。

当時まだ17歳であったヴァレンティーノが125cc

GPクラスに出場した際、履いていたレーシングブーツは

Dainese製ではありませんでした😲

この時代は今のGPレーサーのようにレーシングギアの

メーカー統一があまり主流ではありませんでした。

(※特にブーツは群雄割拠、盛者必衰の時代でした)

そして時は流れ1998年。

ヴァレンティーノが250ccクラスへステップアップし、

彼の今まで誰も見たことない足元に衝撃が走り、

注目が集まりました😲

ダイネーゼがヴァレンティーノの才能を見込み、

1997年に選手にリリースされ始めたばかりで

開発中のINブーツを彼へ提供しました👏

ここから彼を中心として最も安全なブーツを目指した

Axial INブーツプロジェクトがスタートします!

これまで...といいますか、現在もですが、

レーシングブーツの主流はブーツに

レーシングスーツの裾を入れるOUTブーツです🤔

それでは今もなおINブーツにダイネーゼが

こだわる理由はどこにあるのでしょうか?

ダイネーゼはライダーが転倒後、

地面との摩擦抵抗が原因でゴロゴロと転がる様から、

転倒後の回転運動でライダーが

打撲、骨折などのケガをしていることに気づきます😲

では地面との摩擦抵抗を減らすにはどうすればよいか...

「全体を滑らかで段差のないシルエットにすれば、

摩擦抵抗は格段に減る!」

ということでスキー用のようなゴツゴツしたブーツは

選手に供給しないこととなりました😲

ブーツ内部にはカーボンと

防弾チョッキにも使われるアラミドの複合フレーム

採用され、軽量ながら最高の強度を誇っております!

この強靭なフレームは、

ハイサイドによるスイングと着地の衝撃を

軽さにより軽減し、

ローサイドで発生する、

バイクが足を押しつぶすのを防いでくれます👏

安全を語るうえで外せない概念、

"アクティブセーフティー"

アクシデントを未然に防いだり、

ライダーが受けるダメージを制限するというもので、

まさにこのINブーツはアクティブセーフティーを

体現しているブーツです👍

操作性や軽さからくる履き心地をヴァレンティーは

「まるでスニーカーを履いているみたいだ!」と

評価しております👏

私も何度も試着しておりますが、

ケガにつながる方向には曲がったり、

捻じれたりはせず、シフト操作や歩く際の縦方向のみ

柔軟に動いてくれるので、ブーツを履いているという

感覚がOUTブーツに比べてございません😲

 

このブログを書くにあたりいろいろ

リサーチをしていたところ、

Dainese以外のレーシングスーツでも

このAxial bootsを履いている選手がいました😲

※左: Xavier Artigas(Moto2) 右: Noah Dettwiler(Moto3)

てっきりDainese専用のモデルかと思っておりましたが、

Axial bootsに対応するため、わざわざレーシングスーツ

の設計を変えるメーカーがあることに驚きですね😲

INブーツの性能が他社にも認められているんですね😊

いかがでしたでしょうか?

スタンダードを作って他社をリードし、

独自路線をひた走り唯一無二を作り出す。

そのDaineseの研究を支える、1人の"ドクター"。

ヴァレンティーノは引退しましたが、

彼の愛弟子たちが現在第一線で活躍しております!

彼らもDainese Familyとして、

最新のモデルをテストしております!

彼らのさらなる活躍と、Daineseの新たなる挑戦を

2024年シーズンもお見逃しなく👍

 

それでは次のブログでお会いしましょう!
Arrivederci~🏍️

Tags: ブーツ&シューズ, モーターサイクル, レザースーツ, レーシング, スライダー, レザー製品, 特許技術, スポーツ, サーキット, ダイネーゼ, サーキット走行, バイク, レーシングスーツ, ツナギ, VR46, dainese, レーシングブーツ, ACADEMIC

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