こんにちは。
いつもダイネーゼ大阪アウトレットブログをご覧頂き、誠にありがとうございます。
最近は、天気や気温も変わりやすく日中は日差しもありバイク日和な日が増えてきました。
さらには、もう少しで梅雨が訪れる時期でもありますね。
今回はダイネーゼ製品に使われている素材の詳細や素材の比較など、アカデミックな内容を豊富に交えながらご紹介していきます。
どうぞ最後までご覧下さいませ。
ダイネーゼ製品のレザーに注目
レザーがバイカーに広まり始めたのは、いつ頃かみなさんはご存知でしょうか。
それは、20世紀初頭と言われています。
最初は、保護を目的としたレザーアパレルが使用されていましたが、時が経つにつれてデザインや機能性も進化してきました。
今現在では、バイカーカルチャー内でも幅広く浸透したレザーアパレルですが、さまざまな素材がある中で世界で一番広く使われているレザーがあります。
それは、世界でもっとも有名なカウハイド(牛皮)です。カウハイドはさまざまな種類の中で、最も高い評価を受ける革とされています。
耐久性が高く、非常に頑丈で厚みがあり、加工の幅も広いため、バイク用のアパレルにも広く使用されています。
ダイネーゼでは、カウハイドのフルグレインレザーを使用しています。この素材は真皮の外側から取得され、柔らかさと耐久性を兼ね備えています。
フルグレインレザーは、表面に自然なシボ感があり、凹凸やシワに規則性がない特徴を持ちます。
さらに、ダイネーゼが独自に開発したD-Skin2.0は、同じ厚さの革でありながら非常に柔らかく、耐久性に優れています。
しかし、皆さん、一度は疑問に思ったことがあるかもしれません。
一番バイクに優れているレザー(革)はどれなのかと…。
それは、カンガルーレザーです。
それでは、なぜバイクにおいてカンガルーレザーが優れているのかについて考えてみましょう。
フルグレインレザーと比較すると、その答えが見えてきます。
一部ではフルグレインレザーの方が優れていると言われることもありますが、カンガルーレザーもまた優れた特性を持っています。
なぜか…?
フルグレイン・レザーは、厚さ1.2mmで1平方メートルあたり740gの重さがあり、試験で5.5秒の耐摩耗性を示します。一方、カンガルー・レザーは厚さ0.9mmで、一般的なレザーよりも25%薄く、1平方メートルあたりの重さはわずか600gですが、5秒間の耐摩耗性を持ちます。
さらに、D-Skin2.0は独自の研究開発により繊維を厚くする処理が施され、その耐摩耗時間は7.2秒に達しました。
一般的なフルグレイン・レザーよりも40%高い耐性を持ち、横滑り時に対して2秒以上長い耐摩耗性能を実現しています。
カンガルーレザーは薄くて軽い素材ですが、耐摩耗性においてはD-Skin 2.0には及びません。D-Skin 2.0は1平方メートルあたり800gもの重さがあり、7.5秒の耐摩耗性を持っています。
もし本当に性能を求めるなら、軽量でありながらも高い耐久性を持つカンガルーレザーが最適です。そのバランスの取れた性能は、どんな状況でも優れたパフォーマンスを発揮します。
しかし、カンガルーはオーストラリア固有種であり、その捕獲は法整備や徹底管理が厳しく行われています。
そのため、市場に出回ることが難しく、非常に希少で貴重な存在となっています。
一方、安全性を重視する場合は、D-Skin 2.0が最適です。
こちらでご紹介した2種類のレザーは、ダイネーゼでも取り扱われており、レザージャケットやレザーパンツ、レーシングスーツなどに使用されています。
特に、カンガルーレザーは、レーシングスーツの最高級モデルに採用されています。
最後に、あと二つ紹介したいレザーがあります。
それは、マイクロシープレザー(羊革)とゴートスキンレザー(山羊革)です。
こちらは、レザーグローブによく使われているレザーです。
マイクロシープレザーは非常に柔らかく、しなやかな素材です。
そのため、手触りが柔らかく、しなやかさが特徴で、身体にフィットしやすく、動きやすい素材となっています。
ゴートスキンレザーは、上述の特性に加えて、耐久性が向上します。そのため、部位ごとに素材を使い分けるなど、さまざまな工夫が凝らされています。
さらに、滑りにくい性質を持つため、バイクのハンドルをしっかりと握ることができ、操作時に安定感をもたらします。
バイク乗りにとっては、スタイリッシュさも重要なポイント。そのため、レザーグローブはファッション性も兼ね備え、人気アイテムとなっています。
レザーは外観や手触り、機能性などが異なり、同じ製品でも柄や模様、質感が異なるところが面白く、魅力的でもあります。
このように、レザーはバイク乗りにとって必要不可欠なアイテムとなり、普段使いから長距離ツーリング、そして世界最高峰のmotoGPや世界最恐レースのマン島TTなどの過酷な環境でも活躍する重要な素材として使用されています。
ぜひ、ダイネーゼ店に立ち寄った際はレザーにも注目して頂ければ幸いです。