バイクに乗るうえで最も重要な装備のひとつがヘルメットです。
中でも当店が取り扱う、イタリア発のヘルメットブランド「AGV(エージーブイ)」は、プロライダーから一般ライダーまで幅広く支持されています。
さらにAGVのヘルメットは、日本人の頭の形やサイズ感に合った「アジアンフィット」の展開が特徴です。
AGVヘルメットの特徴や安全認証、アジアンフィットの違い、購入時に注意すべきポイントなどを徹底解説します。自分に合ったヘルメット選びの参考にしてください。

AGVヘルメットの特徴とは?|イタリア生まれのプレミアムブランドの魅力
AGVは1947年にイタリアで創業された老舗ヘルメットブランドで、MotoGPをはじめとする世界最高峰のレースシーンで多数のライダーに使用されています。
特にバレンティーノ・ロッシをはじめとする有名選手の使用により、モータースポーツファンには馴染み深い存在です。
その大きな特徴は「安全性」「空力性能」「デザイン性」の三拍子が揃っていること。
AGVは、風洞実験によって徹底的に設計された空力形状や、視界を広く確保できるバイザー、そして軽量かつ高剛性のシェル素材を採用しています。
また、シェルサイズを複数用意することで、同じモデルでもサイズに応じて最適なフィット感が得られるよう設計されており、日本国内でも高機能モデルとして人気を集めています。
AGVヘルメットの安全基準|ECE・SGなどの認証マークを正しく理解しよう
ヘルメット選びで見落とせないのが「安全認証」の有無です。AGVのヘルメットは国際的にも高い評価を得ており、複数の安全基準に準拠したモデルを展開しています。ここでは、代表的な3つの安全認証「ECE」「DOT」「SG」について解説します。
ECE 22.06とは?
AGVが取得している「ECE 22.06」は、ヨーロッパで定められている最新のヘルメット安全基準です。
2024年から本格導入されたこの規格は、従来のECE 22.05よりも厳しい衝撃吸収テストや回転加速度試験が加わり、より実践的な保護性能が求められます。
特にAGVはこのECE基準に対応したモデルをいち早く開発し、欧州市場を中心に展開しています。
参考 : 新しい基準 - ECE22-06ヘルメットのホモロゲーションの仕組み (AGV公式サイト)
DOT規格(アメリカ)
アメリカ国内で流通するモデルは「DOT(Department of Transportation)」という基準を満たす必要があります。AGVも米国向けモデルにはこのDOTマークが付けられています。
SG・PSC認証(日本)
日本国内で正規販売されているAGVヘルメットには、必ず「PSC・SG認証マーク」が付与されています。
これは一般財団法人製品安全協会が定める日本独自の基準で、消費者事故を防ぐために設けられたものです。ECEやDOTとは異なり、日本の公道で使用するにはこのマークが重要になります。
並行輸入品ではSGマークが付いていないこともあるため、公道での使用を考えている方は注意が必要です。
AGVヘルメットの「アジアンフィット」は安心して日本でお使い頂けるよう設計、認証を得ています。
正規品と並行輸入品の違い
同じモデルでも、日本の正規代理店を通じて販売されているヘルメットには、SG・PSC認証およびアジアンフィットが適用されます(一部、AX9 のみ、インターナショナルフィットです)。
一方で、海外通販や並行輸入で購入した製品は、欧米人向けの形状・内装である場合があり、日本人にとってはフィット感や安全面で問題が生じることも。安全性と快適性の両立を考えるなら、信頼できる国内正規ルートでの購入をおすすめします。
ヘルメット購入時に確認すべき、サイズとフィット感のポイント
AGVに限らず、ヘルメットを選ぶ際にもっとも重要なのが「フィット感」です。
いくらデザインやブランドに惹かれても、自分の頭に合っていなければ、長時間のライディングで疲れや痛みが出たり、万一の事故時に本来の保護性能を発揮できなかったりする可能性があります。ここでは、サイズ選びで失敗しないためのポイントを解説します。
試着時の圧迫感は「適正」か「窮屈」かを見極める
新品のヘルメットは内装がまだ硬く、初めはややキツく感じるのが普通です。ここで「きつい=合っていない」と判断してサイズを上げてしまうと、数回使用した後に緩くなりすぎ、ブレやズレが生じる原因になります。
頬に適度な圧力を感じつつ、額やこめかみに痛みがないかをチェックしましょう。被った状態で上下左右に首を振ってもヘルメットが動かず、頭にフィットしていれば理想的です。
逆に小さすぎると頭を圧迫し、長時間の使用で不快感や頭痛を引き起こすことでライディングに集中できず、安全性が損なわれることもあります。
内装やチークパッドで微調整できるモデルを選ぶ
AGVの多くは、内装パッドやチークパッドの厚みを変えて調整できる仕様です(ただし、シェルサイズ間によっては互換性が無い場合もありますので、詳しくはスタッフまでお問い合わせください)。
これにより、多少のサイズ差や頭の形に合わせて微調整が可能です。
「アジアンフィット」=日本人向けの内装仕様があるモデルでは、初めから快適なフィット感を得られる場合も多いです。
購入時にチークパッドやインナーパッドのオプションがあるか、交換可能な設計かどうかも確認しておくと安心です。
使用シーンに合わせたモデル選び
高速道路でのツーリング中心なら、空力性能と防風性を重視したフルフェイス型。街乗り中心なら脱着しやすいシステムヘルメットやジェット型が適していることもあります。
AGVは、もしかしたらレース寄りの設計が多い印象があるかもしれませんが、ツーリング向けや軽量志向のモデルも揃っているため、自分の走行スタイルを考慮して選ぶことができますよ。
アジアンフィットとは?欧米人とアジア人の頭の形の違い
「アジアンフィット」とは、欧米人とアジア人の頭の形状の違いを考慮して設計された、アジア市場向けの内装仕様のことです。
海外ブランドのヘルメットを選ぶ際、特にこの「フィット感の差」が快適性や安全性に大きく影響するため、正しく理解しておきましょう。
頭の形状の違い:欧米人は楕円形、アジア人は丸形が多い
下の図の通り、欧米人(EURO FIT)は頭が前後に長く、前から見た時の横幅が小さい傾向があります。一方、アジア人(ASIAN FIT)の頭部形状は円形に近く側頭部が張り出しており、平らな形状をしています。%20(1).jpg?width=503&name=20210629_162451%20(1)%20(1).jpg)
そのため、アジア人がヨーロッパサイズのヘルメットをかぶると、ヘルメット内の前後が緩く感じ、逆にこめかみ辺りが締め付けられ、快適性に欠けてしまうのです。
AGVのアジアンフィットとは?
AGVでは、アジア人向けのアジアンフィットを展開しております。アジア人の頭の形に合わせて設計されているため、フィット感も良く、快適に使用できます。特に、こめかみ部分の圧迫感が少なく、長時間の使用でも疲れにくいのが特徴です。また、安全性も向上し、事故時の保護性能も高まります。
しかし、アジアンフィットとは言え、小さすぎるサイズでは長時間の使用で頭痛がしたり、疲労が溜まってしまう事があるでしょう。
そこで、適したサイズを購入する為のサイズの測り方をご紹介したいと思います。
正しい頭囲の測り方 | 自分にぴったりのサイズを選ぶ
頭囲は、頭部で一番幅が広いこめかみの辺りにメジャーを一周させて測ります。

| SIZE | S | M | L | XL |
|---|---|---|---|---|
| 頭囲 ( cm ) |
55-56 | 57-58 | 59-60 | 61-62 |
測定時は、以下のポイントに注意して行ってください:
-
メジャーを眉毛の少し上(おでこ)から、耳の上を通し、後頭部の最も出っ張った部分までぐるっと一周させます
-
強く締めすぎず、ゆるすぎず、自然にフィットするテンションで巻きます
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可能であれば、鏡を見ながら、または他の人に手伝ってもらうとより正確です
このときに測定した長さが「頭囲」となり、各ブランドのサイズ表と照らし合わせる基準になります。
AGVの場合、たとえば頭囲が57〜58cmであれば「Mサイズ」が該当することが多いですが、モデルによって若干異なる場合もあります。
とはいえ、横幅や前後の大きさも考慮する必要も。ですので、できれば購入する前の試着がお勧めです。
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記事作成 : 福岡店スタッフ