急に気温が下がると、本格的に冬装備へ切り替える方も多いはず。特に、初めて秋冬シーズンを迎える初心者ライダーにとっては、似たようなアイテムの中でどれを選ぶべきか悩むことも少なくありません。
今回の記事では、老舗バイク用品メーカー・ダイネーゼの視点から、冬用グローブの「ロングタイプ」と「ショートタイプ」それぞれの違いや、メリット・デメリットに焦点を当ててご紹介します。
これから冬のツーリングを本格的に楽しみたい初心者ライダーはもちろん、すでに装備をお持ちのベテランライダーの方も、ぜひ見直しの参考にしてみてください。
1. 冬用グローブはざっくり分けると2種類
一見どれも同じように見える冬用グローブですが、実は大きく分けて2種類の形状があります。
手首より先までしっかり覆う「ロンググローブ」と、手首の骨(尺骨頭)あたりまでを覆う「ショートグローブ」です。
どちらにも保温性を高めるために共通して中綿の層があり、モコモコとした感触のため、使い始めはアクセルやブレーキの操作感に違和感を覚えるかもしれません。
また、『D-DRY』や『GORE-TEX®』といった防水・防風フィルムがラミネートされており、冷たい雨風の侵入をしっかりガードしてくれます。
では、なぜこの2種類が存在するのでしょうか。
それは、それぞれの形状に明確な得手不得手があるからです。
次の項目では、それぞれの特徴と使いどころを詳しく解説していきます。
2. ロンググローブについて
手首の先までしっかり保護するロンググローブは、見た目からも伝わる安全性の高さが魅力です。
ジャケットの袖をグローブの内側に入れて装着することで、走行中に袖口から風が入り込むのを防ぎ、万が一の転倒時にも肌の露出を抑えます。
また、ジャケットを上に被せる着用方法もあります。そうすることで、雨などがグローブ内に侵入するのを防いでくれるため、環境に応じた着用方法をする選択肢もあります。
特に長距離を走るライダーにとって、走行風は地味ながら体力を奪う要因となるため、その影響を軽減できるのは大きなメリットといえるでしょう。
一方で、その構造上、素早い脱着はやや難しく、安全性を重視して手首部分がタイトに設計されているため、装着には少し時間的な余裕が必要です。
そのため、頻繁に脱着を繰り返すような近場のツーリングや街乗りでは、ショートグローブの方が扱いやすいケースもあります。
用途や走行スタイルに合わせて使い分けるのが、快適な冬ツーリングのポイントです。
3. ショートグローブについて
ショートグローブは、ロンググローブに比べて防水・防風・保温性能をしっかり確保しながらも、扱いやすさに優れているのが特徴です。
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手首の尺骨頭あたりまでをカバーする設計のため、スナップが効きやすく、装着したままでもアクセル操作やクラッチワークなどの動作がスムーズに行えます。
また、着脱が簡単なので、給油や休憩のたびにグローブを外すようなシーンでもストレスが少なく、日常使いや短距離ツーリングに向いています。
ただし、手首部分が露出しやすいため、走行中に袖口が開いて冷気が入り込むことがあります。
特にアクセルをひねる動作では、手首のスナップによって袖がずり上がることもあるので注意が必要です。
また、万が一の転倒時には肌が露出してしまうリスクもあるため、インナーウェアはサムホール付きのものや袖口の長いタイプを選ぶと安心です。
軽快さと操作性を優先するならショートタイプ、安全性と防風性を重視するならロングタイプ。
自分の走り方やシーズンに合った1双を選ぶことで、寒い季節のライディングもより快適で安全に楽しめるはずです。
ダイネーゼでは、スタイルや用途に合わせた多彩な冬用グローブを展開していますので、ぜひチェックしてみてください。
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記事作成 : 福岡店スタッフ