この記事では、ピンロックレンズの魅力とつけ方についてご紹介いたします。
「なぜピンロックをつけていないと、バイザーが曇るのか」「どんな種類があるのか」「ピンロックシートの付け方」などトピックを用意しましたので、是非ご覧ください。
何故ピンロックをつけていないとバイザーが曇るのか
少し専門的になりますが、気体の状態の水は、暖かいところから冷たいところに行くと、状態が変化して液体になります。この現象を「結露」といいます。
バイザー内部が表面結露してしまうのは
通気孔が閉まっているときのヘルメット内の空気は、温かく湿度が高い
↓
ヘルメット内部が湿度たっぷりになる
↓
温度の低いバイザーに外気が触れると冷却され、含まれる水分が液状になり、
バイザー上に小さな水滴となって形成される
↓
バイザー内部が曇り、視界が悪化する
早朝、雨天、雨上がりの湿度が高い時や、冬場のヘルメット内部と外部の気温差が激しいときは結露しがちです。
そこで曇りを防ぐには、以下の2つの方法があります。
- 張力活性物質(湿度が水滴になるのを防ぐ)を含んだスプレーをバイザー表面に塗布する。(ただし、スプレー・ケミカル類の使用によって発生したトラブルは保証の対象となりませんのでご注意ください。)
- Pinlock®曇り止めレンズを使用
スプレーの場合すぐに劣化してしまい、塗り直しが必要になるという問題がありますが、Pinlock®曇り止めレンズは、時間が経過しても一定の性能が保たれます。
何故ピンロックをつけているとバイザーが曇らないか
レンズの内側には、水に溶けにくく混じりにくい性質の薄膜が施されています。また、バイザーとレンズの間には、シリコンシールにより、内外気温の断熱材となる空気室を作ることができます。
これは二重窓をイメージしていただくと分かりやすいかと思います。
レンズをバイザーに固定するピンによってその効果が保証されているため「Pinlock®」と呼ばれています。
Pinlock®レンズとバイザーの間の空気室を確保するのは、バイザー内側に取り付けられているピンです。
Pinlock®のレンズをはめ込むピンは偏心しており、ピンの軸は完全に中心ではありません。
これにより、ピンを回すことでPinlock®レンズのテンションを増減させることができるようになっています。ピンズのおかげでシリコンシールをぴったりと密着させることができるのです。
肉眼ではあまりわかりませんが、曇らないように工夫がされているのです。
どんな種類があるのか
曇り止め効果の性能
Pinlock®には30、70、120があります。その中でも、Pinlock®120は曇り対策に最も効果的です。
この数字は、Pinlock®の研究所で行われた試験で得られた結果で、 この数値が高いほど、レンズの曇り止め効果が高いことを意味します。
AGVでは、曇り止め性能はPinlock®70と120のレンズのみを使用しています。
標準レンズ、マックスビジョンレンズ
Pinlock®には、サイズ別に2種類のレンズがあります。
標準 |
前方視界をカバーする幅と長さがある。 |
マックスビジョン |
バイザーの横方向と縦方向の両端に広がり、 全方向の完璧な視界を確保する。 |
AGVのヘルメットに付属するのは?
Pinlock®レンズは、ヘルメット1点につき1点付属しています。(Pista GP RR、K6、K5S、K3 SV、Sportmodular、AX9)
最上位機種「マックスビジョン120」のバイザーは(K6、Sportmodular、Pista GP RR)で同梱されています。
**いずれも記事作成時
K1では、バイザーはPinlock®の使用に適合していますが、 Pinlock® 自体はアクセサリーとして別途購入可能です。
ピンロックシートのつけ方
1 左右を確認し、小さい突起が外側を向くようにする。
突起の向きが外向きでない場合は、プラスドライバーで緩めてから締めると直ります。
2 事前のクリーニング
バイザー本体をほこりがつかないようにマイクロファーバークロスなどで拭きます。
3 片側ずつ取り付けていく
ピンロックと書いてあるほうが右側に来るようにはめていきます。
(この時に青いフィルムを少しだけはがしておくと、やりやすいです)
まずは、右側にはめていき・・・
バイザーとピンロックを少ししならせながら、左のピンズにもはめます。
ピンロックの枠を指でなぞって、
青のフィルムをはがして完了です。
バイザーを新調される際や、AGVをお買い上げの際は、ぜひPinlock® もご一緒にお買い求めください。
ダイネーゼストアでは、店頭にてお買い上げいただくと、その場でスタッフが取り付けもサービスしております。
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記事作成 : 大阪店スタッフ
AGVヘルメットのバイザー&ピンロックを見る
AGVヘルメットのバイザーはピンロックに対応
AGVヘルメットの各種バイザーは、ピンロックシートに対応しています(旧K1用等一部を除く)。 これを機に、ピンロックシートを含めバイザーやヘルメットを新調されてみてはいかがでしょうか。
※価格や仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報はダイネーゼAGVジャパン公式サイトをご覧ください。