秋冬に備えたインナーウェアの考え方 Part 2

作成日 2017年10月25日 | 最終更新日 2020年9月22日
By 坂井(サカイ)

 

さて、前回から連続で秋冬のインナーについてご紹介しておりますが、
ベースレイヤーに続き今回はミドル(セカンド)レイヤーについてのご紹介です。

※前記事:秋冬に備えたインナーウェアの考え方 Part 1

※ミドル(セカンド)レイヤーは肌に直接着るベースレイヤーの上に着用し、
最も外側のアウターとの間で防風・保温効果を発揮するレイヤーです。
走行シチューエーションに応じて最も適切なモデルをチョイスする必要があります。

 

<ミドルレイヤーモデル>

D-MANTLE FLEECE 18,500 YEN + TAX

ベースインナーが保持している熱を外に逃がさずかつ保温し続ける事を目的としたモデルです。
素材には66%断熱効果を持つ高機能素材を使用し、適度にストレッチしますので動きやすさも損ないません。

使いやすいフロントファスナー及びハイネック仕様ですのでライディングは勿論、
普段使い・ウィンタースポーツ等にも活躍します。

ベースレイヤーの項でも触れましたが保温効果を高めるには適切なサイズが大事です。
ベースレイヤーとの隙間が大きくならないようご注意下さい。

 

D-MANTLE FLEECE WS 19,500 YEN + TAX

こちらは99%断熱素材と前身頃に防風素材を組み合わせた、より防寒に優れたモデルです。
前身頃の防風効果(黒色の部分)を活かすために斜めにオフセットされたファスナーが特徴です。

防風という観点で意外と見落としがちなのがファスナー部分からの風の侵入で、
大体ファスナーというものはアウター・インナー問わず正面真ん中に垂直に配されていますよね。
着ているもの全てがこの状態ですとアウターのファスナーから侵入した寒風が
そのままミドルインナーのファスナーを更にすり抜けて侵入.....
こうなってしまうと折角ベース・ミドルインナーで溜めた暖かい空気が冷えてしまい防寒性能が低下してしまいます。

アウターが2重ファスナー・フラップになっているモデルであれば
アウター部分での防風性能が高いのであまり気になる事はありませんが、
特にレジャージャケットなどのシングルファスナーのモデルの場合は非常に効果的です。

 

どちらのモデルも袖先にはずり上がり防止・フィッティングを高めるサム(親指)ホール付き。
またネックの高さも顎近くまであるハイネック仕様ですので首元の防寒性能も高く出来ています。

 

なお防風性能が第一であればこんなモデルもあります。

NO WIND LAYER D1 18,000 YEN + TAX

100%防風効果を持ちながらも通気性も兼ね備えた高機能素材 "WINDBEAR" を使用した全面防風のインナーモデルです。
走行風が当たりやすい前身頃等だけでなく背面や腕全体も防風仕様になっていますのでとにかく風をシャットアウトしたい!という方にはお勧めです。

このような感じでミドルインナーには①保温、②防風の2つの性能が問われますが、
どのモデルを選ぶかやはりアウターモデルとの相性によって大きく変わります。
それでは実際にはどのような組み合わせが良いかを見てみましょう。

 

①通気性があるアウターと合わせる場合

例としてレザージャケット(ニット素材使用)を挙げてみます。
まず始めにレザーという素材自体は100%防風ですがスポーツモデルなどの場合、
運動性を考慮してニット素材が腕の内側や腹部等に使用されています(レザースーツも同様)。
この場合、どうしてもこの部分から若干風が侵入してきてしまうので、
ミドルレイヤーで防風対策をする必要が出てきます。

この写真では1.5レイヤーの"D-CORE NO WIND DRY" を組み合わせていますが、
より防寒性を上げるならTHERMOモデルをチョイスされても良いでしょう。
もしサイズ感にゆとりがあるようであれば全面防風の"NO WIND LAYER D1" + "D-CORE DRY(THERMO)" で防風、保温効果は更に上がります。

また後述するD-DRY,GORE-TEXを使用していないファブリックモデル(3シーズン系など)の場合も、
ファブリック自体はどうしても通気性があるので同じような組み合わせ方がおすすめです。

 

D-DRY,GORE-TEXなどを使用した防風性の高いアウターの場合

次はアウター自体の防風性能が高いモデルでのレイヤリングです。
写真ではアウター裏に防風効果のあるD-DRYフィルムをラミネートした秋冬モデル
"RAIN MASTER D-DRY JACKET"  をチョイスしていますが、
このモデルのようにアウターからは風が入ってこないというモデルの場合、
防風の仕事はアウターで基本済むため、ミドル・ベースレイヤーは保温効果を第一に考えます。

この写真ではミドルインナーには"D-MANTLE FLEECE"、
ベースインナーは"D-CORE THERMO" を組合わせて厳冬期にも対応した仕様です。

またオールレザーのモデルも素材は違えど「アウターの防風性が高い」という点では共通ですので、このタイプの組み合わせかファスナーからの隙間風対策として"D-MANTLE FLEECE WS"をチョイスされても良いでしょう。

 

なおジャケットでしっかり工夫をしても首や袖からの隙間風があると防寒性が損なわれますので特に冬場であればネックウォーマーバラクラバ系の防寒小物インナーの併用をお勧めします。
グローブは出来ればロングタイプを組合わせて袖からの風の侵入を抑えましょう。

 

いかがでしたでしょうか。
夏場ではインナー1枚+アウターで深く考慮する必要はあまりありませんが、
秋冬はやはり各種インナーを組み合わせたレイヤリングが大事になってきます。

店頭ではお乗りの車種・使用されるアウター・走行シチュエーションなどを考慮して
スタッフが適切なモデルをご案内させて頂きますので是非お気軽にご相談下さいませ。
※今回は上半身でのご説明でしたが下半身(パンツ)も同様のレイヤリングが大事です

 

それでは次回もお楽しみに!

Ciao,Ciao~

Tags: モーターサイクル, 秋冬向け, テクニカルインナー

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