夏用バイクジャケットの選び方とは?抑えたい5つのポイントを解説

作成日 2025年2月28日
By 岡芹(オカゼリ)

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真夏にバイクに乗る際、実はジャケットの着用は重要で、むしろ快適なライディングの第一歩と言えます。暑さを避けるためにTシャツや軽装の方が快適そうに思えますよね。
ただそれは実は、安全性だけでなく、快適性や健康面にも影響を及ぼしてしまうのです。

たとえば、バイク用ジャケットには、転倒時のダメージを軽減するプロテクターが備わっており、肌の露出を抑えることで、万が一の事故の際に擦過傷を防ぎます。

さらに夏用のバイクジャケットには、通気性に優れたメッシュ素材やベンチレーション機能が搭載されているため、直射日光による日焼けや、走行中の熱風から体を守る役割も果たしてくれます。

長時間のライディングでは、強い日差しによる疲労や熱中症のリスクもありますが、適切なジャケットを着用することで、体温調整をしやすくなり、快適なライディングを維持できます。

この記事では、夏でもジャケットを着用すべき理由と、そのメリットについて詳しく解説していきます。

安全性と快適性の両方を考慮しながら、夏のツーリングをより快適に楽しむためのポイントを押さえていきましょう。

夏用バイクジャケットの選び方
8:53

暑い夏にバイクジャケットが必要な理由は?

SummerJacketAdvise01

暑い夏にバイクジャケットを着用する理由をまずはおさらししておきましょう。主に安全性と快適性を両立できることが挙げられます。

「暑いならジャケットを着ないほうが快適」という考えもあるかもしれません。しかし、実際にはジャケットを着ることで、ライディング時のリスクを軽減し、逆に快適な走行を実現できます。

特に、通気性は重要です。通気性が良いと汗が蒸発しやすくなり、体温調節がしやすくなります。また、安全性についても、転倒時に体を守るプロテクションが必要です。

転倒時の安全確保

バイク事故では、転倒時にアスファルトとの摩擦で皮膚が大きなダメージを受ける「擦過傷(ロードラッシュ)」が発生しやすいです。夏用バイクジャケットは耐摩耗性のある素材を使用し、肩・肘などにプロテクターが備わっているため、転倒時のケガを大幅に軽減できます。

直射日光・熱中症対策

夏のバイク走行では、直射日光やエンジンの熱で体温が上昇し熱中症になるリスクが高まります。夏用バイクジャケットは、通気性の高いメッシュ素材を使用しているため風を通しつつ適度に熱を逃がす設計になっています。さらに、直射日光を防ぐことで、日焼けによるダメージも軽減できます。

虫や飛び石、ゴミからの保護

走行中は、虫の衝突や他の車両が跳ね上げる小石・砂利などの飛来物が肌に当たることがあります。特に高速道路では、虫が当たるだけでも痛みを感じるほどの衝撃になります。夏用バイクジャケットを着ることで、こうした飛来物から身を守ることができます。

夏場のバイク走行において、安全性・快適性・すべてにおいて夏用バイクジャケットは必須です。Tシャツなどの軽装では転倒時のケガのリスクが高まり、熱中症や日焼け・飛来物によるダメージも受けやすくなります。

夏場にバイクに乗る際は、涼しさと安全性の両立が基本といえますね!

素材の違い:メッシュ、テキスタイル、レザーの特徴と選び方

真夏のライディングジャケットを選ぶ際、結論としては、「通気性と安全性のバランス重視のメッシュモデルを選ぶ」ことが最も重要です

真夏のライディングでは、直射日光や排熱などの高温に長時間さらされますから、ジャケットを選ぶ際には「使用されている素材が何か」を考える事も重要です。

夏向けのジャケットの主な素材と仕様の概要

大きく分けると...

  • メッシュジャケット
  • テキスタイルジャケット
  • レザージャケット

その他の仕様...

  • 防風インナー付きのモデル
  • 強度のある素材
  • 防水インナー付のモデル
    など

通気性を最優先するなら、広範囲にメッシュ素材が使われたメッシュジャケットが理想的です。
しかし
春や秋にも着用したい場合は、防風インナー付きのものを選ぶことで快適性を向上させることができます。

ここでは、3つのトピックに分けて素材選びが真夏のツーリングに与える影響を詳しく解説します。

レザージャケット(安全性重視)

SummerJacketAdvise02

レザー素材は耐久性と強度に優れ、安全性やデザイン性を重視するライダーにぴったりです。しっかりとした厚みがあるため、メッシュジャケットのように走行風でバタつくことが少なく、高速走行時でも安定感があり、疲れにくいのが魅力です。

ただし、レザーは風を通しにくい性質があるため、真夏のライディングにはあまり向いていません。特に気温が高い日は熱がこもりやすく、停車時にはかなりの暑さを感じることもあります。夏場でもレザーを着用したい場合は、パンチング加工が施されたタイプや、裏地に吸湿速乾性のある素材を使ったものを選ぶと、多少快適に過ごせると思いますよ。

ダイネーゼなら、レザーに通気性を高めたPERF.(穴あき加工)の名前が付いたモデルをおすすめします。


また、レザーは防水性能が劣るため、夏場に多い急な雨に遭遇した場合には水が染み込んでしまうことがありますのでご注意ください。
※万が一雨にうたれた際にはメンテナンスが必要になりますのでメンテナンス用クリームを使用してケアしましょう。

テキスタイルジャケット(汎用・幅広い季節重視)

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ナイロン素材は軽量で適度な柔軟性があるため、レザーに比べフィット感が優れている事が特徴です。

さらに、取り外し可能なインナーライナーを備えたモデルも多く、寒暖差の激しい季節でも柔軟に対応。夏場だけではなく春~秋にかけて活躍します。

フィット感や細かな装備など快適さを提供する点で優れていますので長時間のライディングや通勤通学など、幅広いシーンで活躍します。

ただし、通気性はメッシュジャケットに比べるとやや劣るため、特に夏場の暑い日には、十分な通気性を得難いと言えます

効果的なベンチレーションシステムを搭載したモデルもありますが、真夏の厳しい気温を踏まえるとメッシュジャケットをおすすめします。

メッシュジャケット(通気性・涼しさ重視)

SummerJacketAdvise04

日本の夏に最もお勧めするカテゴリ。通気性を重視し、メッシュパネルが走行中の風を効率的に取り込める構造のため、まさしく夏場のライディングに最も適しています。

胸部・腕・背中などの広範囲にメッシュ素材を採用することで、走行風を効率よく取り込み、熱がこもるのを防ぎます。特に街乗りや渋滞時の低速域で走行風が少なくなる状況でも、他素材よりも風を感じながら快適に走行できます。

メッシュジャケットは基本的に夏向けのウェアです。
しかし最近では、ダイネーゼには取り外し可能な防水・防風フィルムを採用したインナーやウインドブレーカーを備えたものもあり、状況に応じて調整できる点が魅力です。

防水防風インナー付の夏用ジャケットのイメージはこのような感じです。

SummerJacketAdvise04 (1)

ただし、デメリットとしては、逆にテキスタイルジャケットほどの防風性や防寒性はないため、気温が下がる季節や、標高が高い場所へのツーリングには、防寒インナーの併用などの工夫が必要です。

安全認証規格をチェック!CE規格とプロテクションの重要性

CE規格とは、ヨーロッパでの安全基準を満たしていることを示します。安全性を確保するためには、しっかりとしたプロテクションが施されているジャケットを選ぶことが重要です。

ダイネーゼではレザージャケットはもちろん、メッシュジャケット、通勤やショートツーリングで使えそうなカジュアルなテキスタイルジャケットであっても、全て安全認証を取得しています。

CEロゴの例

部位別やレベルが明示されたラベルも付きます。

CEロゴの例

製品ラベルで認証がわかります。

バイク用プロテクターのCE安全認証 : EN1621を知っておこう

バイク用ジャケットの安全性を評価する基準として、CE規格(Conformité Européenne)があります。
これは欧州連合(EU)が定めた製品の安全基準であり、CEマークを取得している製品は特定の安全要件を満たしていることを示しています。

CE認証の「EN1621」規格は、バイク用プロテクターの安全基準としてヨーロッパで導入されたもので、ライダーを事故から守るために必須となるプロテクターの性能を示します。もともとバイクによる転倒や事故が多発していたことを背景に、安全性向上のために必要な保護基準を設けました。

EN1621シリーズは部位ごとに分かれ、特に「衝撃吸収能力」を測るためのテストを通じて製品の耐衝撃性や耐久性が評価されます。

さらに部位ごとの試験も「レベル1」と「レベル2」に細分化されており、より高い性能を持つレベル2は、厳しい環境向けに設計されています。一般の使用であれば、レベル1でも十分な安全性は確保できていると考えて良いでしょう。

CE規格 EN1621シリーズの概要

先述の通り、CE認証にはオートバイライダー用のカテゴリがあり、厳しい安全基準とさらには細かく部位や製品等が設けられています。

プロテクターだけでも、以下のように細かく定められています。

EN1621-1:肩肘等

肘・膝・肩・腰用プロテクターの衝撃吸収性能を測る規格です。バイク事故の衝撃からこれらの部位を守る目的で、衝撃の吸収性能が一定以上であることが求められます。

EN1621-2:背中

背中用プロテクターに適用される基準で、特に脊椎を守るための強度が求められます。衝撃エネルギーを吸収し、脊椎への負担を軽減する構造が必要です。

EN1621-3:胸

胸部用プロテクターのための基準で、胸骨や内臓を保護することが主な目的です。衝撃試験で耐久性を確認します。

EN1621-4:エアバッグ

エアバッグシステムに関する基準で最も新しい基準です。エアバッグ型プロテクターの衝撃吸収効果を検証し、バイク事故時の安全性を評価します。

EN1621においては涼しさに関する基準はありませんが、安全性を確保しながらも通気性に優れた構造を実現し夏場のライディングに適しているといえるプロテクターがありますので、合わせて選択される事をお勧めします。

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夏用バイクジャケットとしては、ダイネーゼ独自の防水・防風フィルABSOLUTESHELL™フィルムを採用したインナーを搭載し、幅広いシーズンで活躍するSUPER RIDER 2 ABSOLUTESHELL™ JACKET、メッシュ面積をジャケット全体に広げ、通気性を最重視したHEROSPHERE AIR TEX JACKETなどがお勧めです。

SUPER RIDER 2 ABSOLUTESHELL™ JACKET image

SUPER RIDER 2 ABSOLUTESHELL™ JACKET

耐久性と伸縮性を兼ね備えたムジェロファブリックを採用したモーターサイクルジャケット。Absøluteshell™防水メンブレン(取り外し可能)により、あらゆる天候下で着用可能です。

※価格や仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報はダイネーゼAGVジャパン公式サイトをご覧ください。

HEROSPHERE AIR TEX JACKET image

HEROSPHERE AIR TEX JACKET

肩と肘にソフトなPro-Armorプロテクターを装備し、胸と背中はプロテクターを収納できるポケットを備えた安全規格を取得したモーターサイクルジャケットです。

※価格や仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報はダイネーゼAGVジャパン公式サイトをご覧ください。

 

これらのモデルは、通気性と安全性を兼ね備えており、多くのライダーから高評価を得ています。

もちろんその他にもお勧めモデルは多数ございます。気になった方はぜひメッシュジャケットのラインナップをご覧ください。

自分に合ったジャケットを見つけよう!

メッシュジャケットを選ぶ際は、まず通気性の高さを重視し、広範囲にメッシュ素材が採用されているモデルを選ぶことがポイントです。

また、春や秋など幅広いシーズンで活用したい場合は、防風インナー付きのモデルを選ぶと快適性が向上します。

まとめ

  • 真夏の涼しさを最優先させたい:メッシュ面積が多い、メッシュジャケット
  • 真夏のツーリングで山へ行くことがある:メッシュジャケット + 着脱式インナーモデル
  • 真夏だけでなく、春~夏シーズンに幅広く使いたい:テキスタイルジャケット(空気の調整用ベンチレーション付き)
  • 安全性とスタイルを最も重視したい:パンチング仕様(穴あき加工)のレザージャケット

ダイネーゼのメッシュジャケットなら、スタイリッシュなデザインとエルゴノミクスデザインによる快適な着心地を両立しつつ、安全性も確保されています。

暑い季節を涼しく快適に過ごすために、自分のライディングスタイルに合った一着を選んでください。
またこれまでのブログでは各モデルにフォーカスした解説・実際の着用シーンや写真を交えて紹介しています。一部抜粋ですが合わせてご紹介いたします。

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Tags: ジャケット, ツーリング, ストリート・ロード, 春夏向け, メッシュジャケット, ダイネーゼ, ABSØLUTESHELL

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